家電量販店やパソコンショップで盛り上がっているジャンルを聞いてまわると、最近はドライブレコーダー(ドラレコ)が挙げられることが多い。2万円前後でフルHD/30fps動画が撮影できるモデルが複数あり、過熱する人気から1カ月近く品薄が続いているとの声もある。なぜいまドラレコなのか。

エイスーステック・コンピューターが2015年9月に発売したフルHDのドライブレコーダー「RECO Classic」。2万円弱で出回っている
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パソコンショップで取り扱うように

 クルマのフロントに固定して走行の様子を撮影できるドラレコは、2014年頃からじわじわと人気が高まり、購入層や販路、製品のバリエーションが着実に広がっている。ドラレコがあれば、万が一事故に遭ったときには替えのきかない証拠になる一方、車内から見える美しい景色を残しておくこともできる。

 最近はフルHD画質が当たり前で、シガーソケットから給電し、映像をGPSの位置情報とともにmicro SDカードに記録する一通りの機能を備えたモデルが2万円前後、最安を狙えば1万円以下で買える。常時撮影してメモリーがいっぱいになったら古いものから上書きしていくタイプが多いが、車体に衝撃を受けた前後の映像のみ上書き防止する機能や、エンジンがかかっていないときも予備電源で稼働するシステムなど、付加価値をつけたタイプも増えている。

 高まる人気から、最近ではカーショップや量販店以外でもドラレコがヒットを飛ばすようになっている。デジタル製品の輸入や自社開発のデジタル雑貨を扱う「上海問屋」では、「2〜3年前から注目を集めるようになってきたと思います。そこからじわじわと伸び続けている印象ですね。ウチでもルームミラー内蔵型の『DN-12865』(税込み9999円)がこの夏よく売れました。現行品も1万円以下のモデルがよく出ていますね」という。

ドスパラ・パーツ館3階にある上海問屋コーナーで売られているドライブレコーダー「DN-82619」
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 今年に入ってから取り扱いを始めたという東京・秋葉原のパソコンパーツショップ、TSUKUMO eX.でも、今年9月に発売したエイスースの「RECO Classic」を展示している。「何軒も探し回ってようやく在庫を見つけたいうお客さんがいらっしゃるくらいの状況です。RECO Classicもたびたび売り切れていて、勢いを感じます」(TSUKUMO eX.)。